1回の面談で40万円のコストダウン。オーバースペック納品を防げ!
こんにちは。菅 憲市です。
今回は、オーバースペック納品についての事例をお伝えします。
この事例は非常に重要です。なぜならよくあるミスマッチだからです。
オーバースペックとは「必要以上の性能」を意味します。
つまり、あなたが知らないばっかりに、必要のない買い物をさせられている・・・という話です。
社名や人名は伏せておりますが、この話は私が関わったホントの話です。
機材の金額についても端数を省いていますが実際の数値です。
あなたや、あなたの身の回りで思い当たるフシがないか?よく確認してみてください。
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IT会社にまかせた場合、必要以上の機器を買わされているケースは多い。
M社の場合もそうであった。
M社は新聞販売店を4つ抱えたオーナー会社だ。
社内にコンピュータの知識がある人は、ほとんどいない。
現場で働く人も若くはない。
M社では今、5年のリース契約が切れ、新しいシステムに切り替えるとこだ。
システム開発会社のD社と話を進めているのだが、
その納品機材の内容が適切かわからないので確認して欲しいという依頼であった。
M社の社長にプロジェクトの現状をたずねたところ、
ソフトウェアの内容については、製品が決まっているので、
納品機器の価格や性能の妥当性についてチェックして欲しいとのことであった。
早速、D社が提出してきた見積書に目を通す。
【D社の提案見積書の概要(1店舗あたり)】
+CPUの性能を2ランクアップ
+メモリを追加して1GB
+ハードディスクの容量160GB
・NEC純正液晶ディスプレイ15インチ型 ×2台
・バックアップのためのMO機器 ×2台
・バックアップのMOディスク ×4枚
・新聞用販売管理ソフトウェアシステム ×1店舗分
合計金額 95万円 .
新聞社用の販売管理ソフトウェアを動かすためのパソコンが2台。
その他の機材を合わせて1店舗95万円。
4店舗必要なわけだから、全部で380万円。けっこうな価格だ。
「新聞用販売管理ソフトウェアシステム」の価格の妥当性はわからない。
しかし、その他の機材には充分にメスの入れようがある。
「これは、オーバースペックの可能性があります。」
「と、いうと?」
「必要以上の性能にお金を払っているかもしれないということです。
このパソコンは、何に使おうと考えてらっしゃるんですか?」
「主に販売管理だけだな。インターネットもしないしね。」
「なるほど、でも、社長、このパソコンだとハリウッド級のCGも作成できちゃう性能ですよ」
「そんなもんが提案されているのか?」
「ええ。それから、市価の5倍で計上されているものもありますね。」
「ナニ!?それは本当か?」
「D社の見積もりではMOディスクが4枚で1万円になっていますが、
そこらで買っても、1枚500円くらいですよ。」
「ということは、2000円か。」
「ええ。これで1店舗8000円。4店舗で3万2000円コストカットできますね。」
IT業者に機器の発注を頼むと、消耗品を市価よりも高い価格で納品されることが多い。
D社はご丁寧にMOディスクのメーカー名まで書いてくれていた。
そのメーカーは安物メーカーとして有名で、実売価格では500円もしない品だった。
快適に動作させるための必要環境を算出するために、D社の担当者に連絡し、
「新聞用販売管理ソフトウェアシステム」についての質問をおこなった。
その結果、やはり、オーバースペックであることが判明した。
オーバースペックを正し、さらに割安な構成に変更する。
ここで私が出した提案はこうである。
【修正後の見積書の概要(1店舗あたり)】
+メモリを追加して1GB
+ハードディスクの容量160GB
・NEC純正液晶ディスプレイ17インチ型 ×2台
・バックアップのためのMO機器 ×2台
・新聞用販売管理ソフトウェアシステム ×1店舗分
合計金額 85万円 .
CPUの性能をランクアップしなくても十分であることから、
標準の装備からランクアップせずに、2台分8万円コストダウン。
販売管理ソフトだけをメインに使っていくため、
ハードディスクの容量も多くいらないと判断し、容量ダウン。
2台で2万円コストダウン。
顧客データのバックアップ用に2台納品されていたMOドライブ、
これは同店舗内で1台あればよいと判断。2万円コストダウン。
バックアップ用のMOディスクはM社で用意することにして、8000円のコストダウン。
M社はパソコンを使い慣れていない人が多い。
また、小さな字などで読みにくくては作業効率が悪いことから、
現場で働いている人を考慮してディスプレイサイズを1ランクアップ。
2台で3万円の増額。
最終的には、1店舗あたり10万円のコストダウンとなり、
4店舗で合計40万円のコストダウンに成功した。
修正後の見積書でD社とのミーティングに挑んだところ、相手もすんなりと了承した。
システム会社は、現場の人間がどのような人間かまで考えて納品を行わない。
画一的なフォーマットに従い納品機器を選定していく。
適切なパソコンのスペックは非常に判断しにくいところだ。
素で間違う業者もあるくらいである。
「どうせわからないんだから、数値の高いものを納品して、売上を上げよう。」
「速ければ文句もないだろう。」
「横文字を並べておけば、それなりの書類に見えるだろう。」
このような考えがあなたの受け取った見積書にも隠れていないか、注意すべきである。
菅 憲市

